第114回日本病理学会総会(2025年4月17~19日@仙台国際センター)に参加してきました

今回の学会では、医学部4年生の宮川 諒さん中央大学理工学部情報工学科・鈴木研究室の修士学生である木原 康生さん河村 拓実さん、そして私(寺崎美佳) 4人のAIグループメンバーが発表を行いました。

AI関連セッションの増加

昨年よりも「AI」をテーマにしたセッションが非常に増えており、多くの関連企業の方々も参加されていました。私たちの発表は最終日(4月19日)でしたが、ワークショップを皮切りにポスター会場にも大勢の方が足を運んでくださり、とても貴重な出会いやディスカッションができました。改めてお礼申し上げます。

仙台国際センターはとても綺麗で立派な会場でした

 

ワークショップでの発表

「病理学と臨床を結ぶAIの現状と新展開」というワークショップにて

「顕微鏡下リアルタイムAI支援デバイスの開発 と 教育的取り組み」

というタイトルで、私たちが目指す方向性深層学習のリスク医工連携の重要性、そして医療従事者を含めた教育の必要性などをお話ししました。たくさんの方々から励みになるご意見や、ワークショップ座長の理化学研究所 山本陽一朗先生から貴重なコメントを頂き「この方向で開発を進めていこう」と勇気を得られる機会になりました。
また中央大学理工学部の鈴木寿教授もこのワークショップのために、お越しいただき、非常に頼もしかったです(笑)。
皆様に、心より感謝申し上げます。

ワークショップでの発表は大変好評でした

 

ポスター発表

ポスター会場では、共同研究先である中央大学理工学部情報工学科・鈴木研究室の木原さんが

「子宮内膜細胞診における厚み情報の3D表示システムの開発:立体構造の視覚的把握を支援する新ツール」を、

木原さんの1枚の画像からの3D画像再構成は非常に画期的な新技術です



河村さんが

「説明可能AIによる子宮内膜細胞診のリアルタイム支援:顕微鏡下でのスタンドアローン診断システム開発」をそれぞれ発表し、エンジニアや企業の方、医療従事者など多方面から熱心な質問をいただきました。

 

河村さんの数理モデルを用いたリアルタイム検出は非常に堅牢で、病理医の診断基準である構造異型をもとにつくられた説明可能なAIです

 

学部学生発表の優秀賞を受賞

医学部4年生の宮川さんは、一から自分でコーディングして作り上げた

「腎臓病理画像における深層学習を用いた糸球体の自動検出システム」

を発表し、見事に学部学生発表の優秀賞をいただきました。

とても堂々と流れる様に発表していました!沢山の方に興味をもっていただけました

今後に向けて

学会前の準備期間は連日遅くまで取り組み、医工チーム全体で助け合いながら社会課題解決の糸口を探る良い機会になったと思います。

一つひとつ課題をクリアしながら、開発と研究をさらに進めていきたいと考えています。

今回いただいた多くのご意見やディスカッションを糧に、今後も医工連携を深めながら、病理学とAIが協働する新しい医療の実現に向けて取り組んでまいります。

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